不妊治療 Fertility treatment

一般不妊治療について For general infertility treatment

1.タイミング指導

不妊治療の最初のステップです。排卵日を予測し、妊娠の可能性の高い日に性交を持つよう指導していきます。確実に排卵させるために、排卵誘発剤を併用することもあります。

タイミング指導のポイント

  • 排卵日
    の予測

    妊娠するには、排卵がおきるタイミングに合わせて、性交を行う必要があります。
    その為に必要なののが、排卵日を的確に予測する事です。

  • 予測方法
    • 基礎体温

      基礎体温からご自身の体のリズムを知ることが出来ます。基礎体温は低温層・高温層に分かれています。
      排卵直前に体温が急激に下がり、その後高温層へ移行していきます。
      この体温変化が起こる時が、排卵の目安となります。

      体温周期
    • 卵胞の大きさ

      経膣超音波で卵胞の大きさを測定し、排卵時期を予測します。
      卵胞は通常1日1.5mmずつ大きくなり、直径が20mm程度まで発育すると排卵がおこります。

    • 尿中LH検査(排卵チェック薬)

      卵胞が大きくなり排卵直前になると、黄体形成ホルモン(LH)が大量に分泌されます。
      この大量のLHに卵巣が反応して排卵が起きます。これを『LHサージ』と言います。
      排卵チェック薬を使用し、LHサージを検出して排卵日の予測をします。排卵チェック薬が陽性になれば約1日後に排卵がおこります。

    • 頚管粘液検査

      頚管粘液とは「おりもの」の事です。頚管粘液は、排卵日が近づくと粘り気を帯び量も増えてきます。
      子宮頚管粘液を針のない注射器で吸い取って、量・透明度・粘り気などを確認します。また、頚管粘液を顕微鏡で観察します。

      排卵日の頚管粘液 シダ葉状結晶

2.人工授精(AIH)

精子を子宮内へ直接注入し、卵子と精子が出会う確率を増やす方法です。
タイミング指導で妊娠に至らない場合や、精子の数が少ない・頚管粘液に異常がある・性交が出来ない方が適応となります。
クロミフェン療法・hMG-hCG療法などの排卵誘発法と併用して治療を行う場合もあります。
人工授精が行える条件は、女性の卵管の通過性が保たれている必要があります。
卵管が詰まっていると、精子と卵子が出会うことが出来なくなります。

人工授精の流れ

  • 1.排卵日の測定

    卵胞径をエコーで測定し排卵日を予測し、排卵日に合わせ人工授精の実施日を決定します。
    卵胞の成熟が確認できればHCGを注射します。
    HCGは排卵させるだけでなく、子宮内膜を厚くする作用もあり着床を助けます。

  • 2.精液の採取

    主人にご自宅で、マスタベーションにて精液を採取して頂きます。
    精液採取用の容器は当院でお渡しします。採精していただいた精液は、奥様に持参して頂きます。

  • 3.精液の洗浄と濃縮

    採精して頂いた精液は、洗浄・濃縮の作業を行います。洗浄は精液中のゴミや細菌の除去、濃縮は運動性の良い精液だけを選びだす作業で、より妊娠する率を高める為に行います。

  • 4.精液を子宮内に注入(人工授精)

    精液の処理が終われば、子宮内に運動性の良い精子を細いカテーテルで約0.3ccほど注入します。
    この処置は痛みもなく、短時間で終了します。

  • 5.排卵の確認

    基礎体温が高温相になれば来院していただきます。
    超音波で排卵の確認と、子宮内膜の厚さを測定します。
    排卵を確認できれば、着床しやすくするように黄体ホルモン剤・卵胞ホルモン剤を内服します。

人工授精の流れ