産科 Obstetrics

妊婦検診内容について Antenatal care content

1.定期健診

健診のスケジュール 妊娠12週(4ヶ月まで)…1~2週間に1回 / 妊娠23週(6ヶ月まで)…4週間に1回
妊娠24~35週(9ヶ月まで)…2週間に1回 / 妊娠36週(10ヶ月以降)…1週間に1回
妊娠40週以降…1週間に1・2回

2.毎回行う健診

健康状態の把握 妊娠週数に応じた問診・診察などを行います。
検査計測 ママの健康状態と赤ちゃんの発育状態を確認するための基本検査を行います。
血圧・体重・浮腫・尿検査
超音波検査 超音波で赤ちゃんの発育状態を確認します。
同時に胎児の形態異常・先天性心疾患がないかを調べます。
当院で行う超音波検査は、医師及び胎児スクリーニング検査の研修を受けている臨床検査技師が担当しています。特に先天性心疾患のスクリーニング検査は小児心臓の専門医師の指導をうけ、異常の早期発見に力を入れています。

3.検査内容

妊娠初期

超音波検査

胎児の確認だけでなく、子宮筋腫・卵巣嚢腫などの婦人科的異常の有無も調べます。

子宮がん検査

内診の時に行いますが、痛みはありません。

血液検査
血液型(ABO型,Rh型) 輸血が必要となったときに備えて血液型を確認しておく事は重要です。
母体と胎児の血液型が違う事により起こる異常(血液型不適合)もまれにあり、特に母体がRH(-)の場合などは特別な管理が必要となります。
ただし、血液型は変わらない為証明できる検査結果をお持ちの方は、ご持参下さい。
貧血検査 主に血色素量(ヘモグロビン値)による貧血の有無を調べますが、この検査では白血球数・赤血球数・血小板数なども同時に測定し、異常のない事を確認します。
貧血があると動悸や疲労感などの自覚症状だけでなく、分娩時に出血が多くなりやすく、また胎児の発育にも影響が出る事があります。
ヘモグロビン値が11.0g/dl以下の場合は治療を行います。
B型肝炎ウィルス抗原検査 分娩時にB型肝炎が新生児に感染する事があります。
B型肝炎ウイルス抗原検査が陽性の方には更に詳しい検査を行います。
必要に応じ新生児への感染予防のため、免疫グロブリンとワクチンの接種を行います。
C型肝炎ウィルス抗体検査 この抗体が陽性の場合はC型肝炎ウイルスの持続感染者(キャリア)の場合と、感染既往者があります。
問題となるのはキャリアのママであり、詳しい検査でその事が分れば、慎重な管理が必要となります。
梅毒血清反応 母体内で胎児が感染することがあり、胎児先天異常の原因となります。
陽性の場合、さらに他の梅毒検査を行い、治療するかどうかを決めます。
早期に治療を行えば治り、胎児への影響をほぼ完全に防ぐ事が出来ます。
風疹抗体検査

風疹は通常小児期に風疹ウイルスが感染し終生免疫となる発疹性疾患です。
免疫のないママが妊娠初期に感染を起こすと、先天性風疹症候群という胎児奇形を引き起こす事があります。

抗体価が陰性の方は、人ごみや子供の多い場所を避け、風疹にかかっている可能性のある方との接触を避けるようにしてください。
また、検査の結果で抗体価が256倍以上の高値の場合には最近の感染でないかを調べる詳しい検査を行います。

今回の検査で、風疹抗体が陰性の方・低抗体価(16倍以下)の方で今後妊娠出産をお望みの場合には、次の妊娠に向け出産後に風疹ワクチンを接種されることを是非お勧めします。

血糖値検査 妊婦健診で毎回行う尿糖の検査とは別に血液中の糖の値を検査します
この検査は胎児に巨大児等の異常を起こす事がある糖尿病や妊婦糖尿病(妊娠時に糖尿病状態となる疾患)のスクリーニング検査となります。
不規則抗体検査 母体血液中の赤血球に対する抗体の有無を調べる検査です。
こうした抗体にはいくつかの種類があり、一般には輸血の時に問題となりますが、胎児に影響を及ぼす物もあります。
抗体の有無や種類をあらかじめ知っておく事で、胎児・新生児溶血性疾患の管理や母体に輸血の必要がある場合に迅速に対応できます。
トキソプラズマ感染症検査 トキソプラズマは寄生虫の一種で、ネコ・犬・ヒツジ・鳥・人などに寄生しています。土やネコのフンから、あるいは豚・ヒツジ・鳥などの生肉を食べる事で感染すると言われています。
妊娠中に感染した場合、胎盤から胎児に移行し先天性トキソプラズマ症を起こす可能性があります。
エイズウイルス抗体検査(HIV)

エイズウイルスは最近は、異性間の性行為で感染する割合が高くなっています。感染して何も症状がでない事が多く、検査をしないと感染の有無がわかりません。
検査の結果は本人にのみ報告し、個人の秘密は厳守します。

万一陽性であればご本人様の発症を遅らせる事が可能です。また、新生児への感染率(10~30%)を下げる工夫もできます。

クラミジア感染症検査

子宮に感染している場合、早産・新生児の結膜炎・肺炎の原因になる事があります。内診時に子宮頚管からクラミジア抗原検査を行います。陽性の方は妊娠4ヶ月以降に治療を行います。

妊娠中期(妊娠18週から35週)

膣分泌物検査
GBS(B群溶連菌)感染症 GBS(B群溶連菌)は膣の常在菌であり、妊婦様の5~10%にみられます。
妊娠中のGBS膣炎は、胎児への影響はなく心配はいりませんが、出産時にGBSが陽性の場合、産道から新生児に感染し、新生児肺炎・髄膜炎・敗血症が新生児にまれに起こることがありますので、妊婦さま全員に対して検査を行っています。
検査でGBS陽性となった方には、妊娠中に抗生物質の内服や出産時に点滴治療を行います。
カンジダ膣炎外陰炎 カンジダというのは、真菌類(カビの仲間)の一種類です。膣内常在菌であり、妊婦様の20%位には膣培養からカンジダ菌が検出されます。
妊娠中のカンジダ膣炎は、胎児への影響はなく心配はいりませんが、分娩時に、産道で新生児に感染を起こし、先天性皮膚カンジダ症や鷲口瘡(がこうそう)などを発症することがあります。
その予防のために妊娠中に検査を行い、陽性の場合には膣内洗浄・膣剤投与と抗真菌剤の局所へのクリーム塗布による治療を行います。
血液検査
成人細胞白血病ウイルス抗体検査(HTLV-1) このウイルスに感染している人は、高齢になってから稀に白血病になる事がありますが、現在健康であれば何の治療も必要としません。
また妊娠経過に悪影響を与えたり、胎児奇形を起こすこともありません。
このウイルスが陽性の場合、母乳を介して新生児に感染する事があります。
産後の授乳についてはご相談ください。
貧血検査 貧血が起きやすい時期なので、再検査を行います。
血糖値検査 初期の時と同様にスクリーニングのため検査をします。
肝機能検査・腎機能検査

その他必要に応じて行います。

妊娠後期(36週~)

血液検査
貧血検査 貧血が起きやすい時期なので、再検査を行います。
帝王切開の予定のママには、手術に必要な血液検査や心電図検査を行います。
胎児-胎盤機能検査(NST)
37週から毎週 陣痛計と胎児心拍数計の両方を備えた分娩監視装置をつけ、胎動があった時の胎児心拍数の変化を観察することで、胎児が元気かどうかを調べます。

4.保健指導

妊娠20~24週位の方全員を対象に、妊婦健診時に助産師による保健指導を行います。
来看護師より保健指導の受診案内があった方は、受付にて保健指導の予約をお取りください。

実施日 月~土(不定期・予約制)
※院内掲示カレンダー参照
時間 月~金…9:00~12:00・15:00~16:00
土…9:00~12:00
所要時間 1回20分以内(予約制)
対象 妊娠20~24週位の当院で出産予定の方
内容 乳房の観察、保健指導、浮腫の観察、胎児心音の確認など
血圧と体重を測定し、採尿を済まされたら、医師が超音波検査を行いますので、その後保健指導室にお越し下さい。
料金 一般の妊婦健診と同額

5.3D/4D超音波検査

当院では最新鋭の3D/4D超音波診断装置Voluson E8を導入しています。

4D超音波とは?

3D超音波画像に時間の要素を加えたものです。
ママのお腹にいる赤ちゃんの動いている様子などが実時間(リアルタイム)で見ることができます。
動画の記録もしています。希望される方はエンジェルメモリーカードをお持ちの方は必ずご持参ください。
20週~30週頃、妊婦健診とは別の時間帯で予約をお取りします(有料)
ただし、健診と同時には実施できません。
希望される方は、受付で予約をお取りください。
※胎児の向きにより写真・動画がはっきりと撮れないこともあります。 御了承の程お願いいたします。
3D/4D超音波検査は当院で妊婦健診を受けられている方のみに限らせていただきます。

3D/4D超音波診断装置Voluson E8
  • Voluson E8 動画1
  • Voluson E8 動画2
申し込み方法 妊娠17週から妊娠30週頃までの妊婦様でエコーを希望される方は、受付で日時を予約してください。(電話での予約も可)
曜日・時間 月曜日・火曜日・水曜日・木曜日・金曜日
14:00~14:30 約15分程/1回です。
ただし、期間中に2回までと限定させて頂いています。
料金 1回1,000円
エンジェルメモリーカードをお持ちの方は必ずご持参ください。

6.出生前診断

当院で妊婦健診を受けられている方を対象に出生前健診を行っています。
他院を診察中の方への検査は行っていません。あらかじめご了承ください。