凍結した卵子で妊娠を希望したら? 未来のために知っておきたい卵子凍結のお話 #8

凍結した卵子で妊娠を希望したら?
未来のために知っておきたい卵子凍結のお話 #8
これまでのコラムでは、
- 卵子凍結とは?
- なぜ年齢が大切なの?
- どんな人が卵子凍結をしているの?
- 実際の流れ
- AMH検査
- 痛みや副作用
- 費用や助成制度
についてお話ししてきました。
今回は、
「凍結した卵子は、その後どうなるの?」
という疑問についてご紹介します。
卵子を凍結しただけでは妊娠しません
卵子凍結は、
将来の妊娠に備えて卵子を保管する方法です。
ただし、
卵子を凍結しただけで妊娠するわけではありません。
将来妊娠を希望された際には、
凍結した卵子を使用して体外受精を行う必要があります。
まずは保管施設から卵子を移送します
当院では、
採取した卵子をグレイスバンクで保管しています。
妊娠を希望された際には、
まず保管施設から治療を行う施設へ卵子を移送します。
その後、
移送された卵子を使用して治療を進めていきます。
移植日を決め、治療の準備を進めます
凍結した卵子で妊娠を希望する場合、
まず移植予定日を決めたうえで、
子宮内膜を整えていきます。
そのため、
- ホルモン剤の内服
- ホルモン剤の貼付
- 注射
などを行いながら、
胚を迎える準備を進めます。
卵子を融解し、受精卵を育てます
移植予定日に合わせて、
- 卵子の融解(解凍)
- 顕微授精
- 胚培養
を行います。
凍結卵子を用いた治療では、
一般的に顕微授精が行われます。
顕微鏡で確認しながら、
卵子の中へ精子を注入し、
受精を目指します。
受精した卵子は培養室で数日間育てられ、
順調に発育した受精卵(胚)が移植に用いられます。
子宮内膜と胚のタイミングを合わせます
妊娠のためには、
受精卵が育つことだけでなく、
受精卵を受け入れる子宮内膜の状態も大切です。
そのため、
子宮内膜の準備と胚の発育のタイミングを合わせながら治療を進めます。
胚移植・妊娠判定へ
子宮内膜の状態と胚の発育が整ったら、
胚移植を行います。
その後、
約1〜2週間後に妊娠判定を行い、
妊娠しているかどうかを確認します。
妊娠に向けて体を整えることも大切です
卵子凍結は、
若い時の卵子を残す方法です。
しかし、
実際に妊娠するのは将来の自分自身です。
そのため、
- バランスの良い食事
- 十分な睡眠
- 適度な運動
- 禁煙
- 持病の管理
など、
日頃から体調を整えておくことも大切です。
女性の体のケアは将来の自分への投資です
妊娠を考えている時だけでなく、
普段からご自身の体に目を向けることも大切です。
例えば、
- 子宮頸がん検診
- 婦人科検診
- 月経トラブルの相談
- HPVワクチン接種
など、
将来の健康や妊娠・出産につながることも少なくありません。
卵子凍結は、
未来の選択肢を残す方法のひとつですが、
それと同じくらい、
ご自身の体を大切にすることも重要です。
卵子だけでなく、自分自身も未来へつなげる
卵子凍結は、
未来の選択肢を残すための方法です。
そして、
その選択肢を活かすためには、
将来のご自身の健康も大切になります。
当院では、
卵子凍結だけでなく、
女性のライフステージに合わせた健康管理もサポートしています。
将来の妊娠・出産を考えている方も、
そうでない方も、
ぜひ定期的に婦人科を受診し、
ご自身の体と向き合う機会を作っていただければと思います🌸
次回予告🌿
卵子凍結をしたら妊娠できる?
シリーズ最終回では、
「卵子凍結をすれば必ず妊娠できるの?」
「若い時に凍結した卵子にはどんな意味があるの?」
といった疑問についてお話しします。

