ノンメディカルな卵子凍結
ノンメディカル(社会的適応)による
卵子凍結保存についてのご案内Egg freezing

ノンメディカル(社会的適応)による卵子凍結保存とは?
「ノンメディカル(社会的適応)による卵子凍結卵子凍結は、加齢による卵子の質の低下を防ぎ、将来の妊娠・出産に備えるための方法です。未受精卵を採取・凍結保存し、妊娠を希望するタイミングで体外受精を行うことが可能になります。特に20~30代の若いうちに採卵することで、より良い状態の卵子を保存できる可能性が高まります。
ノンメディカルな卵子凍結を希望される方は、あらかじめ日本産科婦人科学会のホームページにある、「ノンメディカルな卵子凍結をお考えの方へ」の動画をご覧ください。


卵子凍結とは?
卵子凍結とは、1回の月経周期で通常は1~2個しか排卵されない卵子を、排卵誘発剤で複数個を育て採卵し、凍結保管することです。体内から取り出された卵子は-196℃の液体窒素の中で質を劣化させることなく保存され、将来『妊娠したい』という時に凍結卵子を解凍し、体外受精に使用することができます。
卵子凍結の保管場所についてPartnership
凍結卵子の保管先として「卵子凍結サービス Grace Bank(グレイスバンク)」と提携しています。
院内保管ではなく、グレイスバンクでの保管のメリットは以下の通りです。

グレイスバンク
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医師の急病やクリニックの閉鎖など、万が一の場合でも卵子は安全に保管される。
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転居などで当院への通院できない場合も、全国の提携クリニックで体外受精が可能。
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グレイスバンクは、23年間無事故の実績を持つステムセル研究所で管理されており、
最新の監視機器と厳重なセキュリティ体制が整っている。 -
凍結した卵子を使って体外受精を希望される際にも、提携クリニックでスムーズに治療が可能。
当院で卵子凍結をされる方は、
あらかじめグレイスバンクの会員登録をお願いします。
卵子の保存に関する当院の規約Terms and agreements
※日本産科婦人科学会、生殖医学会のガイドラインを参考に定めています
当院における未受精卵の凍結保存に関する規約
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1.採卵可能年齢
39歳まで
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2.未受精卵の預かり(使用)
45歳までを推奨。最大でも閉経前まで
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3.卵子の使用方法
顕微授精にて使用。婚姻関係の確認が必要(事実婚も可)
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4.排卵誘発法
年齢やAMHに応じて決定
母体の老化は防げないため、妊娠・出産のリミットがなくなるわけではありません。
AMHとは?
AMH(アンチミューラリアンホルモン)は、卵巣にどれくらい卵子が残っているか(卵巣の予備力)を知るための指標です。
血液検査でわかり、卵子凍結のタイミングを考える際の参考になります。
卵子凍結のメリットとリスクMerit&Risk
メリット
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01.妊娠の選択肢を未来に残せる
年齢を重ねても、若いときの卵子を使って妊娠を目指せます。
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02.ライフプランに合わせて妊娠のタイミングを考えられる
仕事やパートナーとの関係など、今すぐ妊娠が難しい方にとっての選択肢に。
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03.若いうちに卵子を保存することで、妊娠率の低下や染色体異常のリスクを軽減できます。
卵子凍結にともなうリスクについて
卵子凍結は、以下の3つのステップで行われ、それぞれにリスクがあります。
いずれのリスクも発生頻度は低く、多くは軽度で済みます。気になる症状があればすぐにご相談ください。
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01.卵巣刺激(排卵誘発)
ホルモン剤を使って卵子を育てる過程で、まれに卵巣が腫れる「卵巣過剰刺激症候群(OHSS)」が起こることがあります。
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02.採卵
静脈麻酔を使って卵巣から卵子を取り出します。ごくまれに出血や感染、麻酔による吐き気・ふらつきが起こる場合があります。
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03.凍結保存
卵子は液体窒素(-196℃)で凍結保存されますが、凍結や融解の過程で卵子が損傷する可能性はゼロではありません。一般的に、凍結・融解後の卵子の生存率は約80~90%とされています。
まれに卵子が使用できないこともありますが、その場合でも費用の返金はできかねますので、あらかじめご了承ください。
卵子の保管・移送方法についてStorage&Transfer

- 卵子は専用容器(デバイス)に保存され、1本に最大3個の卵子が入ります。
- 採卵1回ごとに1ケーン分の保管料がかかります(卵子の数に関わらず)。
- 1ケーンで最大15個の卵子を保管できます。
- 凍結保存した卵子の移送は、当院が専門の業者に依頼をして行います。
卵子の保管料についてStorage fee
- 保管料は、卵子が保管施設へ移送されたあとにグレイスバンクより請求されます。
- 初期費用が初年度の1度のみ必要です。
- 保存費用はグレイスバンクに直接支払いください。
お支払いはクレジットカードのみで、一括払いと分割払いが選択できます。(後から変更不可)
保管料についてはグレイスバンクのホームページをご確認ください。
当院での卵子凍結の流れFlow
採卵の流れは高度不妊治療と同じですので、詳しくは高度不妊治療のページをご覧ください
当院
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STEP01
初診
卵子凍結について、
医師が説明をします。 -
STEP02
同意書の提出
卵子凍結の意思確認同意書を提出
内容をよく確認した上で
同意書を提出いただきます。 -
STEP03
初期検査
エコー検査
子宮や卵巣に異常がないか確認する採血
AMH検査、ホルモン値、感染症等を調べます。 -
STEP04
採卵のための検査・排卵誘発
ホルモン剤を使い、複数の卵子が育つように卵巣を刺激します(排卵誘発)
エコー検査で卵胞の発育具合を確認します。 -
STEP05
採卵・凍結
採卵(麻酔下で実施)膣から針を使って卵子を取り出します。
成熟卵のみ、液体窒素で凍結し、専用容器で保管します。 -
STEP06
移送
専門業者により、
グレイスバンクに移送します。
グレイスバンク
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STEP01
会員登録保管申し込み
医師の説明を聞き、卵子凍結を希望される場合は、グレイスバンクの登録をしていただきます。
費用は保管が開始するまで発生しません。 -
STEP02
保管用書類が自宅に届く
保管用書類が自宅に届きます。
次回通院時に届いた書類を当院にお持ちください。 -
STEP03
保管料の支払い手続き
採卵完了後、支払い案内メールが届きます。
マイページより採卵報告を確認し、初期費用と保管料の支払い手続きを行ってください。 -
STEP04
保管・保管料決済
クリニックから移送された卵子を、ステムセル研究所にて保管。保管後、費用が決済されます。
保管した卵子を使って妊娠を希望する場合の流れ
当院
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STEP01
クリニック受診
将来こどもを持ちたいと思ったタイミングでクリニックを受診し、凍結卵子の使用をご相談ください。
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STEP02
卵子を融解(解凍)
移送された卵子を融解(解凍)します。凍結・融解後の卵子の生存率は80〜90%程と言われています。
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STEP03
顕微授精
パートナーの精子と顕微授精させ、受精卵にし子宮へ戻します。
グレイスバンク
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STEP01
出庫依頼受付
凍結卵子の使用が決まれば、マイページより出庫依頼をして下さい。
移送費用をお支払いいただきます。 -
STEP02
移送
依頼をもとに、
クリニックへの移送を行います。
・顕微授精を希望する数ヶ月前に受診・検査が必要です。
・卵子が使えない可能性もあり、その場合は費用の返金はできません。
費用についてCost
(薬・注射代なども含む)
支払先 | 項目 | 税抜金額 | 料金(税込) |
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親愛産婦人科 | 初診料 | 3,000円 | 3,300円 |
初期検査 (AMH、感染症検査、超音波検査など) |
約15,000円 | 約16,500円 | |
排卵誘発 (診察・採血・採血注射・投薬など) |
約100,000円~ | 約110,000円~ | |
採卵費用 | 約100,000円~ | 約187,000円~ | |
凍結費用(15個まで) | 60,000円 (1個追加5000円) |
66,000円 | |
合計 | 約278,000円~ | 約305,800円~ | |
グレイスバンク | 初期費用(初年度のみ) | 50,000円 | 55,000円 |
保管料(15個まで)/年間 | 35,000円 | 38,500円 | |
初年度合計 | 85,000円 | 93,500円 | |
初年度の卵子凍結にかかる合計金額 | 約353,000円~ | 約399,300円~ |
・排卵誘発の方法などにより、費用が変わります。
・採卵個数が15個を超えた場合は、凍結費用・保管料が追加になります。
グレイスバンクよりキャッシュバックがあります。
詳しくはグレイスバンクに
直接お問い合わせください。
姫路市の卵子凍結助成金についてContact
詳細については姫路市にお問い合わせください

プレコンセプションケア

事前にご確認ください(チェックリスト)
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卵子凍結に関する日本産科婦人科学会の動画の視聴
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卵子の保管場所について
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グレイスバンクへの事前登録
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卵子保存に関する当院の規約
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卵子保存のメリットとリスク
-
卵子の保管・移送方法・費用について
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採卵から保管までの流れ
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卵子を実際に使用する際の流れ
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費用と料金に含まれない内容の確認
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姫路市の卵子凍結助成金について
よくある質問Q&A
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Q1何歳まで保管できますか?
グレイスバンクでは、20歳から50歳までの間、保管が可能です。
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Q2未婚でも保管できますか?
はい、未婚の方や現在パートナーがいない方でも卵子凍結が可能です。既婚者の方は行っていません。
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Q3卵子凍結のデメリットは?
•排卵誘発剤の影響:個人差はありますが、吐き気やお腹の張り、痛みなどの副作用が起こることがあります。
•採卵時の負担:採卵のために約2週間の通院が必要になります。
•凍結卵子の生存率:凍結・解凍後の卵子の生存率は約80~90%とされていますが、すべての卵子が妊娠に至るわけではありません。
お問い合わせContact
卵子凍結に関するご相談や詳細については、お気軽に当院までお問い合わせください。
当院スタッフ一同、皆様の未来の選択をサポートいたします。